食中毒の予防・対策には漢方がおすすめです

夏場は、カンピロバクターの食中毒が多いのをご存知でしょうか?
鶏肉・牛肉によくある、誰でもなりやすい食中毒です。胃腸が弱い方や高齢者などの免疫が弱っている方は、特に注意が必要です。
漢方では、胃腸を強くして食中毒に対処できるものがあります。
食中毒におすすめの漢方
補中益気湯(ほちゅうえっきとう)
「補中益気湯」はおとろえた胃腸の機能を回復し、貧血を補い、疲労をとる働きがあります。食中毒予防や、治療、改善に役立つ漢方薬です。

食中毒予防のポイント
食中毒予防の三原則は、「つけない」「増やさない」「殺菌する」です!
- こまめに手洗いを行い、食品は低温保存をして加熱処理しましょう。
- 買い物から帰ったら、すぐに冷蔵庫で保存を。
- 使用後の調理器具はしっかりと洗い、熱湯消毒をすることでほとんどの殺菌やウイルスは死滅します。
- お弁当にはお酢や梅干しなどを上手に使って調理をすることで予防できます。
熱中症から体を守りましょう!

体重の2%の水分が失われただけで脱水症状になり、熱中症を引き起こしてしまうということ、みなさんご存知でしたか?
脱水症状になると血液中の水分も減ってしまい、血液がネバネバの状態で血管を詰まらせやすくなります。
漢方には水分を調整するものもあり、熱中症の予防につながります。
熱中症におすすめの漢方
五苓散(ごれいさん)
「五苓散」は、体内に溜まっている無駄な水分を排泄する役割があります。むくみや二日酔い対して使用します。

黄連解毒丸(おうれんげどくがん)
「黄連解毒丸」は、体に熱がこもっている方に効果的。イライラが止まらない・夜眠れない・飲みすぎて朝がつらいという方に。

理想的な汗、かけていますか?
毎日エアコンに頼ってばかりいると「良い汗」はかけません。温度設定は低めにし、運動する習慣をつけながら、健康的な汗を流すよう心がけましょう。
症状別漢方もご用意しています。ご相談ください。
理想的な汗のかき方
- ベタつきがなく、サラサラした汗で、すぐ乾く。
- 弱酸性なので、皮膚の常在菌の繁殖も抑える。
- 「無色・無臭・無菌」なので、ニオイがない。
- 分濃度が低め。(悪い汗は濃度が高め)
多汗症かも?
- 安静にしていても汗が出る。
- 手のひらや足の裏など、部分的な汗が出る。
- 暑くもなく、運動もしていないのに汗が出る。
多汗症におすすめの漢方
加味逍遥散(かみしょうようさん)
「加味逍遙散」は、主にのぼせやホットフラッシュなどによって発汗する場合に用います。精神を安定させ、緊張を和らげてくれます。

病気の可能性かも?
- 大量の汗以外にも、イラつきや動悸、急な体重の減少などがある。
- 体質が変わって汗かきになったと感じる。
- 多汗症と同じく、いつでもどこでも汗をかく。
汗かきの裏に潜む病気
- バセドー病などのホルモン異常
- 自律神経失調症
- 血液の病気(白血病)や結核
- 更年期障害
- 糖尿病
精神性発汗型多汗かも?
- 緊張したり怖い思いをすると一気に汗が出る。
- 日常生活の中で不安に思うことが多い。
- 人前に出ることが苦手。
精神性発汗型多汗とは?
緊張やストレスによる自律神経のバランスの乱れが原因で起こり、不安感によって大量の汗をかいてしまうことが特徴です。まずは不安を取り除き、なるべく汗をかいても影響が出ないような対策をとると、汗の量も減っていきます。
運動不足かも?
- 汗をかかないよう動かない生活をしている。
- ベタベタした汗をかく。
- 暑いときや運動をしたとき、急にドバっと汗をかく。
- 顔や頭など、特定の箇所から汗が出る。
運動不足により自律神経のバランスが崩れ、汗のコントロールがうまくできなくなります。また、汗腺が衰え上半身ばかり汗が出るという、運動をしない人特有の汗のかき方になってしまいます。
まずは、1日20分のウォーキングから始めてみましょう!
太っていませんか?
太っている人は、皮下脂肪という名の分厚いコートを着ているのと同じこと。脂肪が多いために、体熱が外に放出されにくい傾向にあり、そのため汗をかきやすくなります。
また、肥満傾向にある方は普段運動を積極的に行っている人が少ないため、少し動いただけでも大量の汗をかいてしまいます。
「適度な運動」と「正しい食事」を心がけて肥満とサヨナラできれば、多汗ともサヨナラできますよ!
糖が気になる方に、桑の葉茶

注目を集めている桑の葉茶。飲み続けることで糖尿病の予防・改善に期待ができます!
桑の葉特有の成分、DNJの働き
桑の葉には「1-デオキシノジリマイシン(DNJ)」という特有成分が含まれています。糖質などの分解酵素と結びついて糖分解を阻止し、糖の吸収を抑制する効果が期待できます。
通常、食事に含まれる糖質は小腸で酵素により分解され、血液に吸収されます。
DNJが含まれる食品を摂った場合、DNJが酵素と結びついて糖分解を阻止するため、糖質は吸収されずそのまま排出されるといわれています。
桑の葉茶はDNJだけじゃない
桑の葉の効果についてはさまざまな実験データが存在し、2002年には「桑の葉の糖分の吸収を抑える作用は、医薬品として販売されている糖吸収抑制薬とほぼ同等の効果がある」(第23回肥満学会)と発表されています。
糖尿病のほかに、便秘解消・ダイエット・二日酔い予防・メタボ予防など、さまざまなな効能の研究が進んでいます。
みなさんも、食前に1杯の桑の葉茶、始めましょう!
あとがき
エソラ漢方薬本舗の河野です。梅雨明けも間近になりましたが、皆さまお元気ですか?
これから暑い日が続きますね。この季節に多いのが、高温多湿の気候での食中毒。食べ物も傷みやすく、胃腸も弱くなる時期です。
また、熱中症にも要注意です。体の必要な水分が失われることで、内臓や脳の機能を失います。
食中毒や熱中症の予防・対策はとても大事です。こういうときには、漢方がよく効きますよ。ぜひ参考にしてください。
