なぜ、風邪をひくのでしょうか?

現代の医学では、ウイルスに感染して風邪やインフルエンザになるとされています。しかし漢方では「冷えに体が傷つけられたために、風邪をひく」と考えます。
体が疲れて冷えると、ウイルスや細菌にとって好都合の環境となり、増殖します。増殖すると体温を上げて、熱でウイルス・細菌の活動を低下させ、排除しようとします。また、鼻水・くしゃみ・咳とともに体外へ追い出すのです。
熱が高いときは、解熱剤を使えば熱が下がり、楽になりますよね。鼻水や咳を止めたいときは、抗ヒスタミン剤や鎮咳剤などが効果的です。
しかし、冷えを取らずに症状だけを緩和しようとすると、ウイルスや細菌は活動しやすくなり、ウイルス性脳炎・髄膜炎・心筋炎をおこす危険性が高まります。
カウンセリングで、「ここ数年は熱も出ていないし、風邪もひいていないから健康!」とおっしゃる方がいますが、とても危険です。ある程度の年齢になると熱を出す力が弱くなり、風邪をひいても気づかないことがあるんです。実は、こういう方ほど心配しなくてはいけない状態なのです。
風邪・インフルエンザには漢方を
今の医学に、ウイルスを殺す効果的な薬はありません。抗生剤には、細菌を殺す作用はあっても、ウイルスには効果がないんです。
風邪やインフルエンザには、人間が本来持っている自然治癒力を高めてくれる漢方がおすすめです。
大事なのは、原因である「冷え」を取り除くこと。漢方には、体力・症状にあわせて、原因の冷えを取り除き、風邪に対抗する免疫を高める薬があります。
風邪・インフルエンザにおすすめの漢方
葛根湯(かっこんとう)
風邪のひきはじめには「葛根湯」。肩凝りや、花粉症によるくしゃみ・鼻水にも効果的です。
風邪をひいた際は早めに服用し、体を温かくして安静にしていれば、自然と良くなります。
西洋医学には冷えによって病気になるという概念がないため、冷えを取り除く薬はなく、症状を抑える薬と抗生剤で治療するしかないのが現状です。
今こそ「葛根湯」を処方する病院が出てきました。しかし解熱剤やほかの西洋薬を一緒に出すことにより、「葛根湯」の効果が弱まる可能性が指摘されています。
「葛根湯」は長年使われてきた薬です。もちろん、急性病の薬ですので、体力関係(※1)・病院の薬関係(※2)・使用する期間などあります。
※1 わたしの経験上60歳までで体力のある方は大丈夫です。要相談。
※2 慢性病より急性病のほうを優先。慢性病の方は担当医師と要相談。

麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう)
「麻黄附子細辛湯」は、年齢を重ねて体力がない方におすすめの風邪漢方です。

補中益気湯(ほちゅうえっきとう)
「補中益気湯」は風邪のときの栄養剤。体力が低下している病中・病後によく用いられます。

インフルエンザと向き合う

毎年猛威をふるうインフルエンザ。流行する時期は、小中学校が学級閉鎖になったり、高齢者が亡くなるといったニュースが取り上げられていますよね。
インフルエンザには予防接種があります。しかし、予防接種だけで安心するのではなく、あわせて体質改善をすることが大事だといえます。
予防接種だけでは安心できません!
インフルエンザは毎年大流行していますよね。「わたしは予防接種を済ませたから大丈夫!」と安心している方、要注意です!インフルエンザウイルスの種類は、なんと約130種類あるんです。
ワクチンは、過去に流行したウイルスの中から3種類を選んで作られています。しかしウイルスは毎年変化するので、完全に型が合致することは難しいといえます。
大事なのは、体質改善
昔の日本の医学では、「あなたがインフルエンザに感染したのは、そういう体質だった」と考えていました。よって治療は、体質改善に重きをおいていました。
予防接種をしたからと安心するのではなく、あわせて体質改善をして、風邪やインフルエンザと向き合っていきましょう!
これから妊活される方へ、当帰芍薬散

「当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)」は、安胎作用で有名な処方です。安胎作用とは「赤ちゃんを安らぐ」、つまり、妊娠し健康な児を得るという意味です。

安胎作用
「当帰芍薬散」を服用すればするほど安胎作用は高くなり、過去に早産になったことがある方でも大丈夫です。分娩時間の短縮、陣痛の軽減がみられる漢方でもあります。
習慣性流産に
3回以上流産を繰り返すことを「習慣性流産」といいます。
妊娠の約15%は流産するといわれています。赤ちゃんの半分は、パートナーの男性の遺伝子です。つまり妊婦さんからすると、半分は異物ということ。通常は拒絶反応が起こるのですが、妊婦さんは妊娠を継続していきます。
習慣性流産の原因の一つに、妊娠に適した環境が調整できないことがあげられます。「当帰芍薬散」は、最も適した環境を作り調整していきます。
あとがき
毎日、たくさんのご来店ありがとうございます。エソラ漢方薬本舗の河野です。最近涼しくなり、寒さも本格的になってきます。
毎年のことですが、風邪のシーズンになります。インフルエンザも毎年猛威をふるいます。自分の体は自分で守り、秋冬に負けない体づくりをしてください。
今回は、風邪・インフルエンザ対策情報をいち早くお届けします。ぜひ参考にしてください。
