あなたは知っていますか?漢方とお酒の話
お酒を飲む機会は、皆さま多いことでしょう。宮崎県の焼酎の消費量は、全国2位ともいわれています。
お酒はリラックスやストレス解消などメリットがありますが、身体を壊す原因にもなります。WHO(世界保健機構)でお酒は60種類以上の病気の原因になりやすいといわれています。
今回はお酒と健康のことについて考えていきましょう。
適度な量は?
厚労省では、適度な量は純アルコール量20g程度の飲酒を指しています。この量でも肝臓で分解するのに、4~5時間ほどかかります。
人によっては分解する酵素が少なく、適量でも気分が悪くなったり、顔が赤くなる方もいます。そういう方は、飲酒はあまり適していません。
二日酔いする方は、アルコールの分解ができていないことになりますので、病気になるリスクが高いといえるでしょう。
もちろん適量でも週に2日はお酒を控えて肝臓を休ませる「休肝日」は必要です。
適度なお酒には害がない?
「酒は百薬の長」といわれることがあります。しかし、病気や体調により、お酒がよい方向に働くこともあれば、悪い影響を受けることもあります。自分の病気や体調で判断することが重要です。
よくなる病気
適度なお酒は、よい作用が報告されています。血液をサラサラにしたり、HDL(善玉)コレステロールの増加や血糖値を下げるなどがあります。
そのほかにも、心筋梗塞や脳梗塞、糖尿病などの発症率がやや下がる報告もあります。しかし、全ての人に当てはまるとは限りません。少量のお酒でも、合わない方もいます。
悪くなる病気
胃腸障害や肝障害がある方は、注意が必要です。高血圧・脂質異常症・認知症などは、症状が悪化するという報告もありますので少量のお酒でも注意が必要です。
二日酔いの原因
アルコールは肝臓で分解します。摂取量が多すぎて分解できなかったアルコールは「アルデヒド」になります。アルデヒドは毒になり、頭痛や顔が赤くなるなど身体に悪影響を起こします。これが二日酔いの原因です。
アルコールは肝臓で酵素(アルコール脱水素酵素)によって「アセトアルデヒド」になります。次に代謝酵素(アセトアルデヒド脱水素酵素)で酢酸に変化し、炭酸ガスと水に分解され、外に排出されます。
肝臓が弱ると「アセトアルデヒド」が分解できず、血液に巡るので、二日酔いが起こるのです。
つらい二日酔いに!速攻対処法
- 最初に水分補給するべし。みそ汁やスポーツドリンクもおすすめ。
- アミノ酸やビタミンB1を中心に補給するべし。サプリメントでもOK。
- 水分補給でも頭痛が治らない場合、カフェインも試すべし。
- 胃薬も即効性あり。整腸剤や吐き止めなどを服用するべし。
お酒による病気は?
お酒を飲むとアルコールを分解する肝臓に負担がかかるので「肝硬変」のリスクが高くなります。検診などで肝臓の数字が高い方は要注意。
すい臓にも負担がかかるので、糖尿病の原因にもなります。消化管に負担がかかると、胃・大腸ガンのリスクが高くなります。
現在、病気で療養してる方もお酒で病状が進行する可能性があります。アルコールを飲んでいる人は、飲んでいない人に比べて脳が委縮する傾向があり、認知症にもなりやすくなったり…と、さまざまな病気のリスクが高まります。
過剰な飲酒は絶対NGです。
漢方とお酒の関係
本来、お酒と薬の飲み合わせはよくありません。しかし漢方では、お酒で飲むとよい漢方(酒服・しゅふく)もあります。
女性特有の悩み「血の道症」に使う漢方の「当帰(とうき)」や、頻尿漢方で使う「地黄(じおう)」があります。
「地黄」は、胃腸に少し負担をかけることがあります。そんなときは、少しのお酒を服用すると胃の負担がなくなるという報告もあります。
しかし漢方をお酒で飲むのには注意が必要です。お酒を飲むときは、1時間程度あけて服用する方がいいでしょう。詳しい内容は、店頭でご相談ください。
おいしくお酒を飲むために
お酒を飲む前の漢方は、「田七人参(でんしちにんじん)」「鬱金(うこん)」です。これらの生薬は、肝機能代謝を上げて、お酒の毒を排出する働きがあります。飲む前と飲んだ後のケアに服用すると、次の日、二日酔いしにくくなります。
「鬱金」は身体を冷やす効果があるので、女性には不向きな漢方です。冷え症の方は、「田七人参」や「霊芝(れいし)」を服用してください。「霊芝」は胃を強くするほか、美容や貧血にも効果的で女性におすすめです。
また、水分代謝をよくする「五苓散(ごれいさん)」や暴飲暴食に消化力を高める「胃腸薬」があります。気になった方はお気軽にご相談ください。
自律神経と腸内環境
春は進学や就職、転勤、異動など、新しい環境によって生活が変化する時期です。自律神経が乱れるほか、寒暖差のストレスも影響し、腸内環境が悪くなりがちです。
自律神経と腸内環境は強い繋がりがあります。七美茶(ななみちゃ)は水溶性植物繊維がたっぷりと含まれた食品を使用しています。
気になる方は、ぜひお試しください。
河野竜二のみちくさ日記
講演&健康相談会を行いました!
住友生命わかば支部さま主催イベントで、講演&健康相談会を実施しました。今回で2回目の講演ですが、予定していた人数を大幅に超えるお客さまが集まり、賑やかに楽しい時間を過ごすことができました。
同時にケーキバイキングもあり、「ケーキは食べる時間と工夫で、痩せることもできる話」から講演がスタート。健康な食事改善法の話では、酵素を含む食材を取り入れることで、代謝をあげる「酵素ダイエット」や、日本伝統医学漢方についてお話をさせていただきました。漢方で考える「不眠症」や女性特有の悩みである「血の道症」などは大好評でした。
今回のイベントでは、健康への興味が高いお客さまが多く、質疑応答もたくさんあり、講演内容以外のアレルギー疾患・インフルエンザについてなどの質問は、予定時間を超える講演となりました。
講演後は血流測定をしながら個別相談会。自分の血流で見える健康状態を一人ひとり説明しました。中には自分の「瘀血」(おけつ・古い血液)が多いことにびっくりする方も。
これからも講演会・健康相談会も実施していきます。店頭でもご来店時に無料で測定できますので、皆さまもお気軽にご来店ください。
