漢方の力で、ニキビを撃退しましょう!

誰でも一度はニキビについて悩んだことがあるのではないでしょうか?
やっかいなニキビについて、漢方学の視点でお話ししたいと思います。まず、男性も女性も、ニキビのできる主な原因はストレスです。
男性は、男性ホルモンの分泌が促進し皮脂腺が刺激され、たまった中にアクネ菌が増殖するニキビが多いといえます。
女性は、血行障害によるのぼせで皮脂腺が刺激されてできるニキビで、生理中に多いのが特徴です。
ニキビに効果的な漢方
代表的な漢方として、「清上防風湯(せいじょうぼうふうとう)」「黄連解毒丸(おうれんげどくがん)」を服用します。
ニキビのできる場所によっても原因が異なるので、上手に対処しながら組み合わせてみると、効果があります。


額だけのニキビ
ストレスで血が上昇(肝)して神経が興奮状態となり、できるニキビです。顔から胸に移行することが多くあります。
「清上防風湯」に「加味逍遥散(かみしょうようさん)」をプラスして服用すると効果的です。


顎の下・顎骨に沿った赤い湿疹状のニキビ
副腎(ふくじん)が疲労を起こして、水分代謝が悪くなることが原因でできるニキビです。
「清上防風湯」に「五苓散(ごれいさん)」をプラスして服用すると効果があります。


頬より下、口のまわりのニキビ
ストレスで、胃に熱をもっているとできるニキビです。特に40代に多く見られます。こういうときは、「黄連解毒丸」を服用します。

また、黒いニキビができる人は胃の冷えが関係しているので、「黄連解毒丸」に漢方胃腸薬の「安中散(あんちゅうさん)」をプラスすると効果的です。

背中のニキビ
背中のニキビには腸が関係しています。腸内環境を整えることで改善できます。
「黄連解毒丸」に「乳酸菌」をプラスしましょう。


化膿したニキビ
ニキビの化膿状態がひどい場合は、「排膿散及湯(はいのうさんきゅうとう)」という漢方をプラスで服用してみてください。

婦人科疾患について

生理は、古い血液を体外に排出し、血液の新陳代謝をよくします。
男性は血液の新陳代謝ができないので、心筋梗塞や脳梗塞で倒れてしまうことが多いのです。女性が男性より長寿になるのは、血液の代謝が関係しているともいわれています。
婦人科系の臓器は、子どもを産むためだけのものではなく、血液の循環やホルモン分泌に関係する重要な働きをしています。
過長月経・過多月経
生理が8日~15日と、生理が止まらない、または量が多く貧血しやすい
胃腸機能の低下が主な原因です。思い込み・考えすぎでも壊れる臓器ですので、精神の安定も必要です。
そういう方には「補中益気湯(ほちゅうえっきとう)」がおすすめです。5日目ぐらいからよくなる方が多い印象です。

顔色に赤みや浅黒さがある方は、血に熱をもった過長月経なので、「血熱(ちねつ)」をとる漢方「温清飲(うんせいいん)」が良いでしょう。月に2回生理がある方は、頻発月経で不妊症になりやすいタイプです。

続発性無月経
生理が2~3ヶ月に1回、または年に数回しかない
身体の発育不全、ホルモンのバランス、無理なダイエットによる栄養障害が考えられます。不妊症になりやすいタイプでもあります。
基本的には、「当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)」を使います。

ストレスなどでホルモンのバランスが崩れている場合は「桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)」が効果的です。

今一番多いのが、無理なダイエットで起こる栄養障害による貧血・イライラです。そんな方は「当帰芍薬散」に「加味逍遥散」を加えると良いでしょう。予定日より8日以上早く来たり、遅れたりする不整周期も同じ処方で効果があります。

更年期障害
更年期障害の症状はたくさんありますが、簡単に説明すると「肝(かん)」系からくる神経のトラブルです。症状にあわせて漢方を選びましょう。
体が熱くなり汗が出る、不眠やイライラ感があるという方には「加味逍遥散」、めまいや頭痛には「苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)」が効果があります。


更年期障害は「肝」がオーバーヒートしている状態。肝臓に良い漢方を組み合わせることで、さらに効果があります。
不妊症
不妊症の漢方は、少なくとも5~6ヶ月服用することが基本です。
一般的に行われるホルモン療法は、血中のホルモンは増えます。しかし血管の掃除や酸素は増やさないので、血液の障害(血栓が増える)が起こる恐れが高まります。1年治療をしたら、1年の血液のケアが必要です。
不妊症は、生理異常や冷え性が原因となります。卵管の通過障害などは特に多い症状で、血行障害が原因です。排卵性周期不全症・黄体機能不全症・無排卵周期症も不妊の原因といわれていますが、これらもすべて血行障害だと考えます。
また、男性が原因の場合もあります。ストレスや疲労、男性のスリム化が原因で、精子の量や運動量が少なくなり、不妊につながります。
不妊症は、血行障害のタイプによって服用する漢方が変わります。
血栓症を防ぐために必要な血栓溶解酵素

3人に一人が血管の詰まりで命を落とすといわれています。
宮崎医科大名誉教授の美原 恒先生が、世界で初めて発見した「ルンブロキナーゼ」という血栓溶解酵素。
動脈硬化など、血栓からくる病気はたくさんあります。しかし現在、血管障害を治す薬がないのが現状です。高血圧・高脂血症・加齢による血管の老化が気になる方は、ぜひお問い合わせください。
あとがき
皆さまお元気で新年をお迎えのことと存じます。エソラ漢方薬通信の内容記事での問い合わせが多くなってきました。本当にありがとうございます。これからも皆さまの声を聞きながら健康記事を書いていきます。今年もよろしくお願いいたします。
