漢方で花粉症克服

宮崎県でアレルギー性鼻炎にかかっている人は、10人に1人ともいわれています。
春先のスギ花粉が増えている今の時期、症状がつらい方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そもそも、アレルギーとは?
人体に有害な細菌・ウイルスなどを異物と認識し、体から排除しようとする反応のことを「免疫」といいます。
この免疫が過剰に反応し、花粉・食べ物・ダニ・ホコリ・動物の毛など、本来人体に害のないものにまで反応してしまい、排除しようとする働きがアレルギーです。
アレルギーにはさまざまな原因があり、現在の西洋医学でも根治は困難だといわれています。
花粉症に対する漢方の選択
漢方の場合、「症状そのものを抑える漢方」「症状になる体質を改善していく漢方」の2つがあります。
漢方において花粉症は「水毒(すいどく)」によるものと考えます。
水毒とは、体の中に水分が溜まり、うまく排出されないことによって起こる症状のことをいいます。花粉症特有の鼻水・涙目などは、この水毒が原因となるのです。
花粉症の症状を抑える漢方
小青竜湯(しょうせいりゅうとう)
「小青竜湯」は花粉症にはもちろんのこと、アレルギー性鼻炎・アレルギー性結膜炎にも用います。鼻水が多く出るときにおすすめします。体の熱や腫れ・痛みも発散させ、水分の調整もします。

辛夷清肺湯(しんいせいはいとう)
鼻が詰まり、喉の奥にまで鼻水が流れてくるという症状にお悩みの方には、「辛夷清肺湯」という漢方もおすすめです。

漢方薬+乳酸菌でつらい時期を快適に
体の免疫システムを調整し、花粉症の症状を緩和させる効果がある乳酸菌。近年では漢方薬の効き目をよくするという新機能が発見されています。
実際に、花粉症のネズミに乳酸菌と中国の鼻炎薬を同時に摂らせた実験が行われ、その結果、薬の効果が増強されることが確認されています。
理由はまだ分かっていませんが、ある種の乳酸菌が漢方薬に含まれる生薬の成分を分解し、体内への吸収をよくしてくれるのではないかと考えられています。
漢方薬でアレルギー体質を改善!
根治することが難しいといわれるアレルギー体質。そんななか、注目を集めているのが漢方です。
最近では、「漢方薬でアレルギー体質が改善された」という報告が病院でも注目され、「体質を改善する」という意味では大きな効果があると考えられています。
アレルギーの原因は人によってさまざまです。当店では、お客さまへ丁寧な聞き取りを行い、一人ひとりに合った体質改善を提案していきます。
爪もみで健康生活

暖かい春がやってきましたね。春は自然界の動植物が活発に動き出す「動」の時期。そんな春先に多いのが自律神経の乱れ。
肝臓の動きが活発になる時期なので、「肝(かん)」の疲れが原因で自律神経が弱ってしまいます。
また、「肝」が疲れると、イライラしたり怒りっぽくなったりします。目の疲れや筋肉の疲れ・凝りにも影響するので、循環器系の病気にも気をつけなければなりません。
そんなときにおすすめなのが「爪もみ」。自律神経のバランスを調整する効果に優れた健康法で、免疫力の向上を促してくれます。
テレビを見ている時間や入浴時に手軽にできるので、さっそく今日から始めてみましょう!
爪もみのやり方

- 爪の生え際の角(赤い点の部分)を、反対側の手の親指と人差し指で、両側からつまんでもむ。
- 手の親指、人差し指、中指、小指をギュッと強めに10~20秒ほど圧迫する。
- 朝・昼・晩の3回行う。足の指にも行うと効果的です。
爪もみ+αで気分をリセット!
イライラしているとき
腹式呼吸をプラスしましょう。爪もみと同時に息を吸い、口からゆっくり吐いていきます。息を吐くとき、お腹に意識を集中させて、指を刺激します。
体に「活」を入れたいとき
指回しをプラスしましょう。強めかな?と感じるくらいの力で爪もみをしながら、刺激している指を根元からくるくる回します。体のだるさが改善されますよ。
爪もみに期待できる健康効果
親指(呼吸器官系)
咳・ぜんそく・アトピー性皮膚炎・リウマチ・円形脱毛症など。
人差し指(消化器官系)
胃痛・便秘・胃潰瘍・十二指腸潰瘍・潰瘍性大腸炎など。
中指(肝臓や耳の症状)
めまい、耳鳴り、難聴など。
薬指
薬指は交感神経を刺激するので揉まない。
小指(循環器系)
低血圧・高血圧・動悸・肩こり・肥満・腰痛・月経痛・肝臓病・ 腎臓病・頻尿・不眠・疲れ目・うつ・物忘れ・肥満・自律神経失調症など。
肌のくすみや顔色のお悩みに

肌のくすみ・顔色が悪い…などお悩みではありませんか?そんな方に、肌色と透明感をアップする漢方のご紹介です。
肌がくすむ・顔色が悪くなる主な原因
血行不良
肌の下を流れる血液が悪いと肌の代謝が悪くなり、くすみの原因に。
古い角質
肌の表層にある古い角質の割合が多くなると黒っぽく見えます。黒っぽく見えるということは、顔色が悪く見えてしまうということです。
乾燥
肌は乾燥するとカサつき、表面の角質が細かくめくれます。その結果影ができ、肌がくすんで見えます。
くすみ・顔色の悪さにこの漢方
当帰飲子(とうきいんし)
肌荒れ・美容に効果があることで有名な「四物湯(しもつとう)」という漢方があります。
エソラ漢方でおすすめしているのは、「四物湯」に以下の生薬を配合した「当帰飲子」です。
- 何首烏(かしゅう):肌の乾燥を潤す。
- 蒺藜子(しつりし)・荊芥(けいがい)・防風(ぼうふう):かゆみを抑える。
- 黄耆(おうぎ)・甘草(かんぞう):皮膚の機能を高める。
皮膚が乾燥してカサカサしがちな方や、なんとなく皮膚の色がくすんできたと感じる方、寝床に入るとかゆみや乾燥が悪化する方は、「当帰飲子」をお試しください。

美肌へのワンポイントアドバイス
透明感のある美肌になるには、日常生活に気を使うのも重要です。栄養バランスのとれた食事を摂るように心がけ、十分な睡眠をとりましょう。
また、過度なストレスも血行不良の原因となります。適度な運動や趣味などでストレス発散することが、くすみケアにつながります。
あとがき
エソラ漢方薬本舗の河野です。エソラ漢方薬本舗も去年11月オープンから、半年になります。たくさんのお客さまにご来店いただき感謝しております。
今月から、エソラ漢方薬本舗会員の皆さまに健康情報を毎月お送りいたします。今後とも、よろしくお願いいたします。
