夏はカレーがおいしい時期。しかし作り置きは危険!?

夏はカレーがおいしい時期。しかし作り置きは危険!?夏はカレーがおいしい時期。しかし作り置きは危険!?

暑い日が多くなってきました。そんなときはカレーがおいしくなりますね。しかし、作り置きは危険です!

カレーやシチュー、煮物を中心にした作り置きが原因の食中毒が増えています。その多くはウエルシュ菌によるものです。

ウエルシュ菌は熱に強く、100℃で1時間加熱しても生き残るものがいます。熱を加えれば大丈夫!…と思っていると危険です。ちなみに、ウエルシュ菌は匂いも味もないので判別がつきません。

ウエルシュ菌が原因の食中毒の症状は、腹痛・下痢です。通常は1~2日で回復しますが、重症化する例もあるので要注意!

ウエルシュ菌は特に肉に多く生息しています。また、ヒトや動物の大腸内常在菌であり、下水・河川・海・耕地などの土壌にも広く分布しています。感染源が多いので、注意をしてください。

肉や魚介類を加熱調理をすると、細菌の多くは死滅します。しかし熱抵抗が強いウエルシュ菌は死滅することなく、時間をかけて増殖していきます。

ウエルシュ菌は空気が苦手な細菌(嫌気性細菌)です。再加熱のときは、空気をふくませながらよくかき混ぜ、中心部に十分熱を通して早めに食べるようにしましょう。時期によっては大量の作り置きを控えることも検討してください。

また、ウエルシュ菌は43~47℃で発育するため、常温で粗熱を取るのは危険です。作り置きの場合は、調理後すぐに冷却して低温にしてください。室内放置は避けましょう。

予防で大事なのは、菌の増殖防止です。これからの季節、より一層食中毒に気をつけてください。

【参考】
ウエルシュ菌感染症とは(国立感染症研究所)

エソラ漢方薬本舗 河野竜二

エソラ漢方薬本舗河野 竜二

創業60年の老舗相談漢方店 漢方薬剤師 高橋 修 先生に20年師事し、日本漢方薬漢方を学ぶ。これからの漢方についての講演、講師を経験(宮崎、熊本、福岡、広島、大阪、東京、神奈川、宮城、北海道)。学術講師、漢方薬研部代表、商品開発も手がけている。